よくヘッドスパでお越し頂いたお客様に『祖父がハゲていた』『祖父の頭皮が透けていた』などを例にだし、うす毛って隔世遺伝になるって本当ですが?とご質問される事があります。
私の経験上、祖父母の方の髪がフサフサだったというのは参考になりますが、薄かったというのは、あまり参考にしません。
何故ならば、シャンプーを毎日する様になった文化は、わりと最近だからです。
日本人が毎日風呂に入る習慣になったのは、高度成長期(昭和29年)以降、ガスによる瞬間湯沸かし器が徐々に普及していった後の事です。
シャンプーを毎日する様になった文化は、わりと最近です。
日本人が毎日風呂に入る習慣になったのは、高度成長期(昭和29年)以降、ガスによる瞬間湯沸かし器が普及していった後の事です。
その頃から、女性は頻繁に髪を洗う様になったと推測できますが、現在のような髪をしなやかに化粧品原料は当時開発されておらず、洗剤も非常に粗悪なものが出回っていました。
現在では使用禁止になった成分も、当時は使われています。
また、男性にとっては、櫛を通しただけでは乾いた髪がボサボサになりがちで、ポマードを付けて櫛で撫でつけるスタイルが一般化していた為、頭皮が衛生的ではなかったと推測できます。
したがって、祖父母が薄毛であったとしても、その原因が遺伝なのか、頭皮環境からなのかは不明なのです。
その為、当時の頭皮環境でも髪がフサフサであるのであれば、参考になりますが、
薄毛=隔世遺伝とは断定できません。
しかしながら近年、若くしての薄毛が取り沙汰されているのは、生活習慣や電子機器の普及により、以前とは異なった要因が重なっているのではないかと考えています。