ヘッドスパmenuのスペシャリスト化が理美容室の可能性を広げる

 オープンから2年が経ち、1人営業でも100万円近い売上げを確保できるようになったPULAでは、現在スタッフを1名育成しているところだ。スタッフの雇用は最初から念頭にあったというが、理美容室ではなくヘッドスパ専門店に応募してくる人材の質はどうなのだろうか

「面接では『シャンプーが好きなんです』と言っていても、よく聞いたらカットデビューに挫折していたという子もいました。国家資格があっても1つのことを成し遂げられなかった人に『PULA』のヘッドスパ技術を習得できるかといえばむずかしいと思います。今育てているのはきちんとカットデビューもして、そのうえでヘッドスパをやりたいと言ってきてくれた子です」

 さらに辻オーナーは、理美容室でヘッドスパに力を入れていくのはよいことだと前置きしつつ、アシスタントに売上げを上げさせることを目的としたヘッドスパには疑問を呈す。

デビュー前のアシスタントはカット技術を覚えるのに精一杯。そこにどんなにすばらしいヘッドスパ技術を教えても、デビューに気を取られている限り中途半端なヘッドスパしか提供できないのではないか。つまり、アシスタントの仕事とされがちなシャンプーとヘッドスパを同一視しては、お客様に心から満足していただけるヘッドスパは提供できないのではないかと考えているのだ。

「僕は、スペシャリスト化していくのがいいと思っています。以前留学していたロンドンでは、スタイリストやカラーリストと呼ばれるスペシャリストがいて、何人かが組んでスタイルをつくっていました。ヘッドスパもスペシャリストを育成すれば、理美容室でもきちんと料金をいただける施術ができるのではないでしょうか」

辻オーナーは、理美容室でのヘッドスパの理想的なあり方について独自の見解を述べるとともに、今後はサロンを大きくして経営だけをしていきたいという展望も語ってくれた。そして、大切なのは情報を常にインプットしてアウトプットすることであり、髪と頭皮に関するプロとしての自覚をもってお客様に接していきたいと締め括った。